金属ならどんな金属でもアレルギーになるわけではありません。自分が反応する金属と大丈夫な金属とがあります。
パッチテストは誘発させる、つまりわざわざ水和化合物でアレルゲンを接触させて症状を確認するテストです。
よって皮膚炎の悪化の誘因を外的に与えてしまうことを考慮しないといけません。
以下のような(*1)副作用が起こる場合があります。
炎症が見られないのにかゆい症状:そう痒(よう)
刺激の感覚のある反応
陽性反応が長引く
色素の沈着
色素の脱失
皮膚炎の再燃
皮疹
膿疱
感染等
を起こすおそれがあります。パッチテストのために皮膚科に行ってもどのジュエリーがだめなのかまでは教えてもらえません。
誘発させるしくみは皮膚科と同じでも皮膚科の試薬は水銀など自分が触れる可能性がないものも含まれている点はデメリットです。自然界で進行しない金属は断りましょう。自分で試すのであれば自分が触れる可能性の高い金属を試料とできる点が最大のメリットでしょう。
10円玉を長時間握ってかゆみが出たら銅とスズに対し陽性です。銅に対して汗をかいてかゆくなるなら、銅の使われているピンクゴールド、木目金のジュエリーを着けるとかゆくなる証拠です。銅がブレンドされた銀のアクセサリーにも反応する可能性が高いです。抗菌といって銅がはやっていますが銅のコーティング製品も避けましょう。
50円玉を汗をかくまでずっと握りしめていて、赤みやかゆみを感じたならニッケルと銅に陽性。
プラチナのジュエリーで赤くなったらプラチナは着けない。
ゴールドでかゆくなったら金のジュエリーは身に着けない。
五円玉に対しては銅と亜鉛に陽性。5円玉で陽性なら真鍮製のアクセサリーも赤くなるはずです。ゴールドに似ている色でも金ではない真鍮製のブレスレットなどかゆくなると思われます。汗で青いさびがでてきます。イオン化です。
500円玉はニッケル+銅+亜鉛
この方法は皮膚科で行う金属の水溶性化合物試薬より確実にわかります。
どの金属に反応するかわからないといって、まるで金属すべてが悪いように各金属一緒に勘違いされがちですが、ほぼニッケルがアレルゲン90%と言ってもいいくらい、ニッケルがあらゆるところに潜んでいて感作していますので、ショートカットしたければまずはニッケルを疑うのが第一歩でしょう。プチプラなアクセサリー、イヤリング、ピアスにもニッケルが使われていると思っていいでしょう。カギホックやスナップボタンなど下着や衣類に使われている金具には要注意ニッケルが多く使われています。
鞄の留め具などにはもっとも触れる表面にニッケルメッキが使われていますので、調理器具よりも衣料品に使われる安価で光る器具はニッケルですので触らないよう注意が必要な一方、調理器具や包丁を金属アレルギーの犯人扱いする方がおられますが、ステンレスは条件がそろわなければ反応しません。包丁と汗が反応しなければ金属イオンが悪さをすることはありません。鉄は血液にも入っていてこれが無ければ生きてはいけません。貧血で鉄の薬を飲んでも吸収するにはとても大変です。ステンレスにもし反応するなら、注射針や点滴もできません。出産のへその緒を切るのもステンレスのハサミが使われています。身近な金属を疑う前に何がどうやって反応を起こすのかそのしくみを知ることが大切です。金属イオンは汗に含まれる塩分で反応します。単に野菜をまな板の上で切るだけならステンレスから金属イオンは出てこられません。
各金属元素に対するアレルギー反応を診てもらってもどの指輪を着けるのを避けたらいいのか判別できません。なぜならジュエリーは複合的に多元素が混ざり合って出来ているからです。ホワイトゴールドの指輪の場合にも金以外の元素が、ハードプラチナPt850にも白金以外のパラジウムなどたくさんの元素がブレンドされいて、ジュエリーメーカーによっても配合はまちまちです。
皮膚科アレルギー科で預り知るところではありません。
silver925場合、銀と銅が混ざっていますが、ロー付けのローには亜鉛も含まれます。ロジウムがめっきされている製品も多いです。
ステンレスについても皮膚科クリニックはサージカルステンレスの配合を知りませんし、ステンレスという名の元素はありません。鉄にクロムにニッケルが配合されたものがステンレスです。単元素で作られる貴金属ジュエリーというのは指定してオーダーしないかぎり出回っていません。従って皮膚科の結果がジュエリーには合致することがありません。
たんぱく質と反応する物質しかアレルギーにならない。
チタン製の指輪の表面はたんぱく質と無反応なのでアレルギーを起こしません。
皮膚科には最も一般的な結婚指輪の材質Pt900の項目は存在しませんし、18K ゴールドもシルバー925の項目もサージカルステンレスのテストも項目も存在しません。プラチナとして市販されるジュエリーの表面はロジウムで覆われていることも、スプーンのステンレスとサージカルステンレスの成分の違いも皮膚科のドクターはご存じないと思います。silver925の指輪なら鋳造が多くロウ付けはないと思われますが、シルバー950の指輪ならほぼロウ付けがされていて、銀に亜鉛の混ざった2分ロウ~3分~9分ロウまで制作の都合上、融点温度が低くなるよう合金を使用して接合しますので、例えばシャンパンゴールドの指輪への反応を知りたいテストなら、金だけでなくロジウム、ニッケル、亜鉛も銅も銀の反応も知る必要があります。ステンレスへの反応を知りたいなら、鉄メインにクロムもニッケルも混ざっていることを知っておいてください。
金属アレルギーのアレルゲンを特定する手段として唯一の方法がパッチテストです。
これは、金属そのものではなく、皮膚に浸透できる金属イオンが溶けた状態の薬剤を塗布したシールをはり、皮膚に反応を誘発させて結果を判断するものです。例:プラチナ=塩化白金酸0.5%=ヘキサクロロ白金酸、ゴールド=塩化金酸0.2%=テトラクロロ金酸HAuCl4/4H2O、シルバー=臭化銀2%=AgBr、カッパー=硫化銅、アイアン=塩化第二鉄。
いったいなぜ人の汗と金属の反応のテストに塩化金酸が使われるのか?の疑問と答え→「皮膚科にわからない金属アレルギーパッチテストの試料金属とアクセサリーの金属」
通常の絆創膏でも毎日張り替えて衛生的に保ちますが、このパッチは48時間以上お風呂に入らず張り続けるw負担のあるテストです。金属アレルギー反応が遅れて現れることが多いため、パッチをはがしたあと7日目も検査に通います。
薬剤は、強い酸に金属を溶かし水溶性になった金属イオンなので、そのままでは皮膚に危ない劇薬ですが100分の1~2に薄めてあります。反応があると、かゆくなりますが、テスト中掻いたりしてはいけません。濃度が身体にとって強すぎた場合は、ただれてしまったり、色素が沈着してうっすら跡が残ったりしますので、どうしても疑われる反応を知りたい金属に絞ってテストする方が望ましいと思います。接触性皮膚炎だけのためでなく、その金属を含む食品摂取や化粧品への影響まで知る上では生活を向上させると思いますが、副作用とを鑑みて、アレルゲンの特定の有益性がパッチテストの苦痛を上回るという場合にのみ、慎重に受けた方が良いと考えます。
皮膚科の医師が試薬を手で作ったりするのではなく、製薬会社の作ったものが1セットになっているので一度にたくさんの項目をテストすることは可能ですが、項目を見て見るとアクセサリーには絶対に使われない試薬がたくさん混ざっています。現代では有毒性が広く知られ使われなくなった水銀のテストは受けたくない項目です。大きく報道され、社会問題になった水俣病は有機水銀が原因でした。混同されがちですが、歯科で使われたアマルガムは無機水銀です。怪我をしたときに赤ちんを塗っていたのは昔のはなしです。現在は水銀が使われた体温計もあまり見ません。
社会問題だった六価クロムも、項目に入っていますので注意が必要です。六価クロム=重クロム酸カリウム。カドミウム汚染のイタイイタイ病の原因だったカドミウムもセットにありますので、除外して良いと思われます。
チタンを検査したいと申し出るとわざわざ取り寄せることになります。酸化チタンがアレルゲンになることは無く、試料薬も統一されておらず、パッチテストとしては正確性に欠けています。試薬が塩化チタンの場合もあれば酸化チタンの場合もあります。酸化チタンは不動態被膜にブロックされていて、アレルゲンになる可能性がありませんので、パッチテストで陽性になることは無いにもかかわらずなぜか試料として入っています。試薬の塩化チタンは、原液は有毒ですがそれを1%あるいは2%に希釈しチタンが実験室で人工的にイオン化されたものです。毛染めや化粧品やシャンプー、石鹸類等の液体に添加されたイオンを調べる目的でなら有効な面もあるかもしれません。毛染めのために目が開かないほど顔が膨れる副作用が起きては一大事ですから、ヘアカラーに含まれる化合物を調べる場合は有効だと思います。しかし、ここ固体のジュエリーの目的に限っては意味がありません。なぜなら、自然界において固体の金属チタンが人間に触れて塩化チタンという化合物に自発的に変化することは絶対に無いからです。
その他にチタンの金属の塊をやすりでやすって粉末にしたものをワセリンに混ぜて塗りパッチテストされる場合もあります。これも酸化チタンと同様、酸素に触れた酸化チタンはワセリンでは絶対に溶けませんのでイオン化しないため、人体に対しアレルゲンにはなれませんので陽性反応も出ません。陽性反応を示したとしたら、それは絆創膏かぶれと同じ、シールの刺激性皮膚炎か汗で蒸れて不衛生になった結果の炎症の可能性があります。入浴可能の防水性のパッチもありますが、ますます皮膚がふやけていきます。ふやけた表皮は角質がやわらかくなり反応しやすい状態になります。強く反応し過ぎて皮膚にかゆみや炎症、水ぶくれや色素沈着が起こってもすべて自己責任になって、体質のせいだということになってしまいます。
自分で十円玉をレモンやお醤油のアミノ酸で洗うことで新品のようなきれいなピンク色になりますから、そうした硬貨を手首の内側に貼りつけるだけでも銅の反応が出るひとには出ます。自宅でテストできるのです。亜鉛の反応は5円玉、アルミの反応なら1円玉でできます。シルバー925のアクセサリーの反応は、銀+銅+亜鉛の反応が出ます。一般にはなかなか手に入らないと思われる純銀の指輪、純金も、純銀も、接続部分だけには、合金を使って融点の低い金属でロウ付けしてあることがあります。接合部が何もない純金のジュエリーと合金が一部使われたジュエリーとでは反応が違って出ます。一般には純プラチナ1000といういわばソフトプラチナは入手が難しいジュエリーです。いわゆるpt900は1割プラチナ以外の金属が混ざり合っています。
このようにパッチテストで陰性だからといって、アレルギー反応が出ないと言えないのがパッチテストの不確かなところ。偽陰性といったり偽陽性と言ったり、結局体質のせいにされます。パッチテストの結果の信頼性は、可能性のあるアレルゲンを特定できても、アレルゲンから除外できる金属は特定できず、可能性をゼロだというお墨付きはもらえません。従ってこの金属だったら安心であるという結果はパッチテストからは得られないことになります。将来的に金属アレルギーの反応がでるかもしれないリスクは永遠に残ります。ただし例外金属のチタンはアレルギーは出ません。それならば、最初からチタンリングで安心なのです。
チタンの場合は、空気に触れると不動態という被膜によって、化学反応しない「貴」のふるまいをする性質を持っています。皮膚のかぶれやすい体質かどうかに関係なく、反応は出ない材料です。一方プラチナや金、チタン以外の金属は人の汗から出る酸によって金属イオンが放出され、その金属イオンが皮膚に入り込みますので、純プラチナや純金のジュエリーと思ってもフックなどほんの一部のパーツから反応をきたすリスクは留意するべきだと思います。
肌の皮脂膜の水素イオン指数をpH(ペーハー)と言います。純チタンならなぜ絶対に金属アレルギー反応が出ないのか、電気化学的根拠はこちらに概説しました。お読みください。皮膚に作用する金属イオンは?
イオンを知りたくなったら
金属っていったい何なのでしょう?という疑問にぶつかりました。「物質」とか「固体」液体というより「結晶」とか「イオン」の理解への入り口までいかないと、”なぜ金属アレルギーが発症するか”がわかりません。
資料*金属元素の原子や陽イオンは、金属結晶やイオン結晶を作る
チタンは海水でも血液中でも溶存酸素がある環境なら不動態被膜を形成し続けます。
水素イオン指数 ピーエッチ
金属にも不動態というバリアが在るように、皮膚にもバリア機能があります。皮膚の皮脂膜は酸外套という弱酸性の皮脂がコーティングの役割をしています。酸の水溶液には水素イオンが多く存在し、塩基=アルカリの水溶液には水酸化物イオンのほうが多く存在しています。
金属アレルギーになる体質が関わっているのではなく、金属が溶出する諸条件が関与しています。
人の皮膚は脂性肌ならpH4.5~乾燥肌ならpH6.0の幅がありますが、極端にレモンのようにpH2.3傾いたとしてもpHは時間を経て回復します。pHが極端に傾いても、人の身体というのは、正常値に回復させる力があります。草津温泉のpHは1.6~2.3で、眼に入って刺すように痛みを覚えた強烈な記憶があります。肌の敏感な人や幼い子どもには刺激が強い温泉成分です。レモン以上に強い酸です。それでも肌のpHはどのようなコンディションでもこの数値の範囲内を保つことがわかっており、チタンやゴールドやプラチナを溶かして金属イオンを放出させ、皮脂膜のたんぱく質を変えてしまうような挙動は起きません。
pHというのは酸から中性からアルカリ性までをおおむね0から14の範囲で数値化されたスコアーのようなもの。身近な漂白剤は触ると指がぬるぬるになってしまう強いアルカリ性で、素手はNG。万が一触ってしまったら中和させるにはお酢のような酸性の液体と水を混ぜ薄めてかけると軽減させることができます。
金属アレルギーフリーの結婚指輪
表皮の上に着けるチタンの指輪の場合、金属イオンと成り得ません。その金属チタンが皮膚の界面でたんぱく質と結合したり化学反応ができません。
しかしながら、表皮ではなく、口腔内のインプラントの場合はpHが著しく低下する報告があるのは、一時的に飲食物によってpH2近くまで下げられてしまうことと、そこに微生物と隙間腐食による電流の諸条件が重なるからです。
人の体内は炎症状態だったとしてもpH5.2程度までしか下がらないとされています。これは表皮のpHの範囲内の数値です。体内だからチタンが溶けるわけではありません。ボディジュエリーの場合も体内でチタンピアスは溶けません。
ただし、歯科のチタン製インプラントによるイオンの溶出とは微生物による膜が作られる特殊な環境が関与するため、あてはめることはできません。インプラントの場合、複数の金属パーツを埋入すれば、局所的に差異ができたり隙間腐食も関与します。つまりインプラントでチタンに対するアレルギー反応を疑う報告があっても、ジュエリーとは別の環境での挙動であって、めずらしい体質の人がいて、チタンアレルギーが見つかったという種の報告では決してありません。
チタンの特性を知らないで、パッチテストをおすすめする人は、「チタンでもアレルギーが出るかもしれないから調べた方が良いのでは?」などと言いますが、それは、スイカの種を食べたらお腹からスイカが生えてくるかもしれないから調べたら?と言っているに近い都市伝説を伝播させているのだと思います。チタンで金属アレルギーになったということは、その金属は純チタンではなかった証拠です。
保険適用内で、テストできる項目が限られますが、保険適用だからといって、不必要な薬品を塗布してもらう必然性もないなら、受けるのを絞ることができます。例えば大学病院では水銀のテストを行っていないところが多い理由は、あえてテストする意味がなくなってきたからです。現代の治療にはかつて頻繁に使われた水銀が有毒であることがわかって、赤チンにも体温計にもアマルガムも使われなくなりました。従ってあえて水銀をパッチテストする意味が失われたから、大学病院で試料をはじいているのです。どの金属、どの項目をテストするか、あえてアレルゲンをつきとめるのに有効な試料を選びたいものです。アレルギーは金属だけではなく、接着剤のエポキシ樹脂にもアレルギー反応が起こる人がいますし、レジンにも反応する人がいます。ゴムのラテックスアレルギーもあります。ピアスのポストが樹脂ならば金属アレルギーにならないと勘違いするひとがいますが、樹脂アレルギーが発症するケースもあるのです。
-:反応なし
+?:紅斑のみ
+:紅斑+浸潤、丘疹
++:紅斑+浸潤+丘疹+小水疱
+++:大水疱
IR:刺激反応
外科手術を受ける場合、入院した初日にまず看護師から金属アレルギーやラテックスアレルギーはないかどうかの問診を受けます。その応答内容は電子カルテにされ、ドクター、ナースら他の医療スタッフと共有されます。外科治療の際、薬でアレルギーが起きたことはないか、胃カメラのときの麻酔で気分が悪くなったことはないか、造影剤で反応が起きたことはないかなど、個人差を徹底的に把握してから処置がなされますので、どの金属に対してアレルギーがあるかを知っておくことは有効です。指輪は身体の外ですが、身体の中に対して治療を受ける際にはパッチテストをする意味があります。外科処置以外でも例えば経口での食物に含まれる金属を知る、または経肺などジュエリー以外の目的に対してはパッチテストで金属をつきとめる意味が発揮されます。お米にはカドミウムが含まれていますし、チョコレートやコーヒーなど豆にはクロムが含まれます。キノコや野菜も自然界から取り込んだカドミウムが検出されます。食物からくる金属アレルギーを調べるためならパッチテストによって金属を特定したい場合があるでしょう。
*金属アレルギーの中でも全身型金属アレルギーの対策としてまずは金属接触を制限します。改善しない場合、玄米、日本蕎麦、豆製品、貝、香辛料、ココア、チョコレートなど金属を多く含む食品を制限:即ち金属制限食をすると軽快します。出典もと*日本皮膚科学会総会 教育講演 17「接触皮膚炎の基礎と臨床」より「金属による接触皮膚炎と全身型金属アレルギーについて」兵庫県立加古川医療センター 皮膚科
金属の中でも例えば 鉄分には、人間の体に吸収されやすい形とされにくい形があり、ホウレンソウに含まれるのは吸収されにくい方の鉄分
同じ鉄分でも、鉄は水溶液中では二価の鉄イオン(Fe2+)と三価の鉄イオン(Fe3+)とがあります。 鉄分を食品から摂取する場合、動物性の食品に多く(60%ほど)含まれるヘム鉄(鉄単体ではなく、二価の鉄原子とタンパク質からなる分子)、植物性の食品に含まれる非ヘム鉄(ヘム鉄以外)とが有ります。動物性の鉄分はヘム鉄と言う形でそのまま吸収できます。非ヘム鉄は三価鉄でそのままでは吸収できず、ビタミンCや消化酵素によって二価鉄に還元されて吸収されます。
ミネラルウォーターに含まれるカルシウムも金属です。
1.皮膚炎が急性期にある場合には、皮膚炎の悪化、全身に拡がる汎発化をきたしてしまう危険性があります。皮膚の反応性が高まっている時は反応を起こしやすいのでパッチテストは行わないようにします。
2.皮膚炎を起している箇所の皮ふには試薬シールを貼らないようにします。
3.パッチテストを行う2日前より副腎皮質ホルモンの内服又は注射を原則として避けないといけません。
4.夏の暑い時期に48時間貼付した場合、非特異的反応が起こることがあるので要注意です。
非特異的反応とは:本当は陰性なのに陽性を示してしまう偽陽性や、本当は陽性なのに陰性に見えてしまう偽陰性があります。
資料*微粒子酸化チタンの皮膚浸透・透過と安全性の評価/木村 恵理子氏 ナノ粒子、チタンの微粒子による皮膚の透過性と安全性について詳述されています。皮膚に損傷があった場合を除き、または吸い込んでしまうことは別として、ナノテクノロジーによるチタンの微粒子が皮膚を透過するということはないということです。もしチタンが皮膚を通過できてしまったら、それよりももっと人体はいろいろな感染症にさらされてしまいます。皮膚とはとてもよくできたものなのです。大やけどを負うと皮膚がなくなりバリアーが通過されて感染症になってしまいます。皮膚はそうした危険から人体を防護しているバリアーなのです。
資料*簡易パッチテストのすすめ 自分で絆創膏を貼って反応を見るテスト方法化粧品やシャンプーについての金属アレルギーの自分でできる簡易パッチテストが示されています
金属アレルギーのメカニズムを調べるなら資料*発汗の多い季節に増加しやすい「金属アレルギー」/東邦大学
お肌が荒れやすい、乾燥の時期になると手にかゆみが出る方は手を洗って乾燥させず保湿をし、皮膚のバリヤーを取り戻すことで、洗剤などの刺激から皮膚をバリヤーすることができます。出入り口をふさぎ、皮膚の穴から侵入させないことで、かゆみの原因もなくすことができます。指輪を快適に着けて頂く前に、まず皮膚のバリヤーを治してから着けていただくようお願いいたします。
金属が関係するかゆみのほかに、圧迫性じんましんがあります。寒冷じんましんもあります。金属が触ったところだけではなく、下着やベルトや時計など推されたりこすれたりすることでかゆくなる症状もあります。皮膚に赤い盛り上がりがみられる場合には、じんましんの可能性があります。じんましんには、アレルギー性のもの(全体の約5%)と、機械性のもの(約20%)、その他原因不明のものがあります。
アレルギー性とは、食べ物や化粧品、天然由来の植物などが原因となるタイプです。
機械性は、お湯につかったり(温熱じんましん)、冷たい空気に触れたり(寒冷じんましん)して起こるタイプです。肌をかいたときに、その刺激でじんましんが起こることもあります。
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