チタンが変質することはないはずなのに、変色して見えるのは、ものに不着したバリアと視覚のメカニズムのせいです。
金属の表面に異物、たとえばファンデーションを触った指が触れただけで、物質に当たる光の反射は変化します。テレビ画面に指紋がちょっとついただけで、画面の見え方や色までもが変化するのと同じように、スマホの画面も手のあぶらがべたべたついていると、色調を変化させ、画像が変わって見えます。目をじーっと凝らさず見るか、まじまじと見入るかでも見え方は変わるのです。テレビ画面は目立ちますが、日常のあらゆるものに光が当たり色が見えているのを私たちはあまり気にしません。ところが、大切なダイヤの表面はじっくり舐めまわすように見入ることがあります。結婚指輪も買ったばかりでうれしくて指にはまったその指輪をまじまじと眺めるという花嫁もいらっしゃいます。通常では気づかない色の変化にも敏感になります。ぶつけたりこすったり薬品に触れたわけでもないのに指輪のチタンの色が変わって見えたらどうでしょう?チタンが変色した?と思っても不思議はありません。しかしながらチタンを変質させるためには相当の炎や電圧が必要で身の回りのどんな薬品でも変質させることはできません、皮膚移植が必要になるような劇薬は別ですが。
結論から先に:
洗剤に浸ける
メイク落としジェル&メイク落としフォームが一番良い
漂白剤でもいいし、重曹でもいいです。変色の原因は、皮膜形成剤(ファンデーションに含まれる成分)これがくすみの正体です。
あるいは今般の感染予防でたくさん手を石鹸で洗っているので、石鹸の残留成分が堆積しているかもしれません。お湯に浸けてみましょう。
日常で考えられること、石鹸の成分、あるいは素手で掴んで食べた唐揚げなどの動物性油脂やドーナッツの揚げ油、アップルパイの生地のバター、ハンドクリームなどが考えられます。そして最も顕著なのが女性の顔などに使用される皮膜形成剤です。カバー力の強い日焼け止め、保湿力の高いクリーム、吸着力が自慢のファンデーション下地。それらは食いつきが良いように配合されたクリーム状の皮膜形成剤です。しみを覆い隠す力を持っているのですからチタンカラーも覆い隠します。ダイヤの表面につけばダイヤモンドがくすみますし、チタンの色の反射を変えます。そして水で洗っても落ちないことが特徴です。顔をしっかりカバーするために簡単な汗くらいでは流れないように作られているからです。それらのバリアーを除去できればチタンの結婚指輪の輝きはもとにもどります。台所洗剤でもボディソープでも、微粒子の入らない透明なメイク落としでも落とせます。ミネラルファンデーションと呼ばれるものも、微粒子となった金属が含まれています。金属と聞くと異物とイメージしそうですが、からだの血液にも鉄や亜鉛が含まれているから生きていられます。
100均で手に入る重曹をまぶして水洗いすると油分を除去することができますので重曹でもチタン原色を一瞬で取り戻せますのでお試しください。
チタンの指輪のくすみを疑ったらどうぞお持ちください。超音波洗浄機で洗浄すればくすみは一瞬できれいになります。チタンの結婚指輪の内側の色のついている部分はぴかぴかの新品状態が蘇ります。メイクアップの原料はとても考えられてできていますので、簡単な石鹸では落ちないようにできています。メイクしたときに手についたファンデーションはハンドソープで落とせないことは女性なら誰でも経験上ご存じのはず。ダブル洗顔というワードがあるように、メイク落とし専用で時間をかけて落とすほど被膜を形成しているのです。めがねやさんにある超音波洗浄機でも同様に効果があります。当店のチタンリングでしたらいつでも洗浄メンテナンスを承ります。
チタンは変色しません。そもそも青い物質が乗っているわけではないのです。空も同じですね。空気に青い塗料が浮遊していませんね。チタンにも色の物質はのっていません。光が反射する、他の色が吸収されただけです。チタンの表面は透明なのです。ですから変質してくすんでしまうということはありません。置いておくだけでじわりじわりと変色していくことがもしあるとしたら、どうして医学ではインプラントで体内に埋め込んだりチタン製の人工関節を埋め込んだりするのでしょうか?酸化が絶対に進まないという膨大な症例が明らかになっているから安心してチタンを骨の代替に使えるのですね。
めらめらと燃え盛る暖炉にくべたり天津甘栗の製造機械に放り込まないかぎりは色は変わらないのです。
メイドインジャパンの純チタンであれば変色しません。チタニウムの表面はレインボーのように反射し、総合的に色が網膜に届いて色があると感じています。ジュエリー用拡大ルーペでじっくりとチタンの表面を観察してみます。
チタンの表面に適切な光源を当てて見てみると無数のレインボーが寄り集まって表面を形成しているのが見えます。これは印刷物を超拡大して接近してみると3原色の無数のドットの集まりで認識されている写真の拡大図のように見えます。反射は手のあぶらによってもとのチタンの色と違う色を網膜に返してきます。これが変色したと勘違いする要因です。新品のチタンも20年前に創られたチタンリングも当店のチタン商品に色の差はありません。変色したと思って見ている方は油分を取り除く、つまり油膜を除去すればもとの光の反射=色が網膜に映ります。チタンの表面は単に常温で空気に触れただけで変質することはありません。あえて酸化させるためには燃えるほどの高熱か、高電圧が必要になります。シルバーは放置しておくだけでいぶしたような古びた色に変わるのでそのイメージがあるのかもしれませんが、チタンが錆びるというのは錯覚です。
10年使いこんだチタンの指輪も、生活の細かい磨耗ダメージによって光はランダムに跳ね返されます。それによって新品のときとは違った反射の色に眼に映ります。これを一方向のマットな表面に磨き直せばまた新品のマット仕上げと同様の色、同様の印象に戻すことが容易にできます。そうした乱反射も使いこんだ味として楽しむこともできますし、メンテナンスで瞬時に取り戻すことも自由です。
当然ながら光沢のあるポリッシュ仕上げのチタンであれば、周りの部屋の色を指輪に反射させ移し込まれたものを私たちは物の色として認識します。明るさの違う部屋で同一のチタンリングを視たときにも変色したと錯覚しうるということです。
空気中に放置して黒ずむシルバーがあまりにも身近になって、アクセサリーを楽しむ人なら誰でも放置=くすみという連想が刷り込まれているでしょう。でもチタンは最初から空気に触れてそれ以上酸化されないように被膜をすでに作っている状態です。すでに反応済みなのですからどんなに長期放置されても同じ空気中で酸化が進んでいくことはできません。酸化を進ませるためには高熱が必要です。バイクのチタンマフラーを思い出してみてください。大やけどするほど高温になった箇所だけが美しく変色しているのがすぐに見て取れます。室温に放置では変えられないのです。
オーダーの色を決める際の色見本はありますか?とのご質問をいただきますが、展示している実物を手に取ってご覧いただいています。表のように一覧にした色見本はあえてご用意しません。チタンは変色しないというお話をここまでしてきましたが、矛盾した話になりますが、チタンは光源によってまったく見え方が変わります。色見本を標本のようにご用意したとしても、湾曲したリングの面に見える色と平面でも違うのに、太陽光と蛍光灯、LEDでもハロゲンライト下でも色は違って見えるうえ、周りの家具の色、部屋の色にも大きく影響を受けます。緑だと思っても隣にくる色によって青に見えることもしばしばです。チタンの特色は実際の色の面積によっても大幅に干渉します。
お客様からのご質問で多くなってきたチタンピアスの色付けにつきまして
お持ちのピアスの全てのパーツ全体が純チタン製かどうかまず確認してください。ジョイント接合部に異素材が使われていたり不純物がありますと、ピアスに限らず、ボディーピアスでもペンダントでももしも万万が一破損した場合、全くおなじ代替え品をお作りできるかどうかがポイントになります。
その点が他店様で購入されたチタンピアス、リング、ペンダントの加工への障壁となります。お客様がチタンだと言われて購入されたお品が残念ながら部分的にしかチタン製ではなかったというケースがあるからです。購入されたチタンピアスのお店が加工できない場合には中国製の場合が多いので要注意です。ピアスのポストだけがチタンでヘッドが異素材だったり、ボディーぴあすのネジ部だけが異素材金属だったり。また、お母様から、お祖母様から譲り受けたダイヤモンドでエンゲージをチタンでお作りする場合も、加工を承る際には、お預かりするお品の破損、紛失、すり替えという事を充分ご相談なしに安易に引き受けるショップさんは要注意となります。
金属には艶があり光ります。これは、金属表面が鏡面仕上げした指輪の場合、光が跳ね返される反射が起こっています。もっと正確な表現なら、光は金属にいったん吸収されて、その直後に再放出をされるので、反射をしているのです。チタンの場合は、指輪表面の結晶のような被膜の厚みの違いによって、全ての波長を反射しないで一部の波長の光線を吸収するので、その結果、チタンは特定の色みを帯びて見えることになっています。 一方、シルバーの場合、ほぼすべての入射光を反射しますので、銀白色に見えています。(白色とは、可視光の波長が全て揃っている光の状態) 銅がピンクに見えたり、ゴールドがイエローに見えたり、タンタルが黒っぽく色づいて見える理由は、入射光の一部の波長の光をそれらの金属が吸収している事によって生まれる現象です。例えばチタンが青く見えるとき、それはチタンの表面に青い塗料が乗っているのではなく、青以外の光を吸収して跳ね返していない状態になっているということです。
資料*金属の光沢/化学結合 wikiダイヤモンドとゴールド(金)希少価値があるのはどっち?
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