出産後に変わる体質とアレルギー

チタンなら大丈夫?金属アレルギーと結婚後・出産後

今は金属アレルギーは関係ないけれど、ご結婚後に金属アレルギーになる人、出産後にアレルギーが出なくなる人など出産後は体質が変わる人も。ただしチタンアレルギー体質というヒトはいませんので、チタンであればアレルギー発症はありません。なぜなら不動態の被膜で覆われている金属だからです。

汗でチタン水溶液が作れないわけは?

チタンアレルギーがいない理由:チタンって固体の金属は酸素に邪魔されてチタンイオンになれないからです。金属アレルギーって汗に金属イオンが入り込まないとチタンアレルギーは発症しない、できません

金属イオン溶液になりようがないチタンの固体は皮膚にどうやって化学反応がおこりえるのでしょう?

チタンで作られた作品群

チタンアレルギーとは?

チタン溶液というのはチタンという固体を薬品に溶かしたチタンの液体ですが、刺激物ですので人は触れてはいけない薬品であり、チタンジュエリーとは別ものです。

チタンのジュエリーとチタンアレルギーを混同してはいけないのは、チタンジュエリーは固体で、溶けない。チタンアレルギーは薬品に対するアレルギーだと解釈できます。具体的にはチタン溶液というのは四塩化チタン溶液のことです。液体でジュエリーを作れませんが、固体のチタンの表面は酸化チタンです。酸化チタンは固形、四塩化チタンは溶液、二酸化チタンは白い粉末。チタンから作られる化合物。ジュエリーに対してからだが反応するのかどうかをみたいと思っても、指輪に使われるチタンという固体は汗に溶けないため反応を試すことができません。従ってチタンアレルギーは無く、症状もありません。
逆に薬品を使って溶かしたチタン溶液であれば、四塩化チタンという刺激物ですので、反応するのは当たり前です。厳しく管理される薬品ですが原液が万が一皮膚にふれてしまった場合はすみやかに医師に相談しなければならない刺激物です。希釈してあっても皮膚炎を発症します。当然刺激性のある溶液に触れれば炎症を起こし皮膚が赤くなったりその後色素沈着により跡が残ったり、かゆみを引き起こしたり人によりますが、危険な薬品には触らないようにしたいものです。チタンアレルギーというふうに定義するなら、四塩化チタンアレルギーと言った方が誤解が少なくなるかもしれませんが通常はあり得ません。四塩化チタンというのが身の回りにあるということ自体考えづらいことです。
ジュエリーに対する知識の無い皮膚科もおられるので、勘違いされているか、被験者にもチタン溶液と金属の純チタンを混同しているのか、無駄なテストが行われるのは問題だと思います。ただし永久に体内にチタンを埋め込む手術を受けるケースでは、例えばインプラントや人工関節、髄内釘といったものがあります。その場合、体内で細菌による感染症でマクロファージが急激に抗原とまちがってチタンを攻撃し酸を生成し続け酸欠状態が起きれば金属チタンが腐食されるといったことが想定されるため、事前テストの為あえて人工的な劇薬を使ってチタン溶液を作り、それを1%に希釈し患者さんにテストするといったことはあるかもしれませんが、ジュエリーの場合はまったく別です。なぜならジュエリーを身につけるなら酸素が必ずあるからです。チタン分子の性質はこの酸素分子が瞬時に容易に*1化学吸着し、チタンの金属イオンが触媒に溶け出してこない性質を持っています。つまり、汗に溶け出してこない性質ということです。このことから、金属という固体のチタンは、チタンアレルギーにはならないことが明らかです。化学反応自体が起こり得ないのです。なぜ他の金属は金属アレルギーのアレルゲンとなるのか?答えは簡単です。汗に反応して金属イオンになってしまう。他の金属とチタンの違いは金属イオンになるか、ならないかどうかです。チタン表面には酸素分子が吸着した層が生成され、その組成は酸化チタンです。酸化チタンが成膜されますと、もう中身の純チタンTiは閉じ込められ外気に触れることはありません。ですから人によってはチタンアレルギーがおこるかもしれないというのは誤解であり、どんな人に対しても地球上ならばチタンという金属はアレルギー反応しない、酸素分子に阻まれて反応できないというのが正解です。ただし、真空状態の特殊な装置の中ならその酸素分子の吸着を阻止できるという理論になりますが、それでは呼吸が出来ず人は存続できないのでそうした非現実的な理論は除外します。

化学吸着と物理吸着についての試料by上野実理学博士吸着現象:金属などの固体の表面は周囲の気体からの物質(手近な酸素など)を吸着して固体表面のエネルギーを小さくしようとする性質を持っています。吸着には物理的吸着(多分子吸着層)と化学的吸着(単分子吸着層)があります。
一般の金属表面には水分子の吸着層、、鉄などの表面には酸素分子の吸着層が進行して「表面酸化物層」を形成しています。物質の固体表面というのは化学組成が内部と異なることが表面の化学的特徴で、好ましい表面状態を形成する処理方法としてさまざまな吸着法が利用されています。チタンの表面がTiO2なのも、酸素の吸着による表面酸化物層です。これらの応用が鉄のフライパンのテフロン加工だったりします。
プラチナのロジウムメッキもこの吸着現象を応用されたものです。

被膜をまとっているチタン:鉄に油が塗られていると錆びないのと似ている

錆びといえば鉄を思い浮かべる人が多いと思います。鉄が錆びるには水と酸素が必要です。鉄に油が塗られていると錆びません。油には水が含まれていません。鉄の表面に油の膜で酸素に触れない状態、つまり酸化しないからです。チタンもこれに似ていて、膜によって反応しない状態が保たれています。チタンもアレルギーが起こる事があると言っている詭弁は、鉄に油が塗られていても錆びることがあるなどと矛盾を言うようなものです。鉄の錆について資料*T鉄のさびについて/日本化学会 近畿部

酸化チタンは白い粉末で食品添加物に認可されるほど無害なものこの現代で最も安全性に優れた白い顔料

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