なぜパッチテストでプラチナには陰性だったのに、プラチナのネックレスでかゆくなるのでしょうか?
結論から先にまとめますと、陽性なのに陽性反応が出ない場合(偽陰性)や、陰性なのに陽性反応が出る場合(偽陽性)があって正確性があるものではないという点。そして実験室で薬剤によって人工的に水和化合物にされたもの、固体のプラチナではないものだからです。薬剤が配合されている毛染めの金属アレルギーテストなら人工的イオン化された金属で調べるのは当然だとしても、ジュエリーは別です。ゴールドではないテトラクロロ金酸、化学的にイオン化された塩化チタンに陽性反応が現れたとしても、自然にチタンの指輪をイオン化できる力は人体に無い、汗にも皮脂膜にも空気中の水素にも溶けなません。従いましてプラチナもゴールドもチタンもかゆくなったり赤くなったりはしないということ。ただし純プラチナと純金のジュエリーはとても入手し難いので(普通に市販されているものはありません)、一般的なゴールドのジュエリー、市販のプラチナジュエリーには一部の合金とめっきの下地のニッケルのせいで痒くなるということです。
チタンをイオン化させる力は人体が持っていないことはもちろん、チタンは酸素のある環境下でヒトのたんぱく質と結合できない、つまり感作され得ないことから、チタンのジュエリーは絶対に安全と言えるのです。
blog Monday, March 4, 2020
ちょうど12年前の同じ5月にプラチナの暴落についてふれていましたが、12年経った今の需給バランスにおいてもプラチナはゴールドと相反して暴落したままになっています。パラジウムはプラチナより希少価値の高い貴金属とされながらプラチナ以上に大暴落しています。金融市場価値から貴金属を指輪の素材として選ぶことの危険性が露呈してきています。市場価値といっても、実際に指輪に使われるのは純金ではありません、銅や銀が混ざっている合金が市販のほぼすべてのジュエリーです。この点を金融市場のビジネスマンはご存知ありません。いざというときに身を守るために純金を身に着けて有事の際に逃げるというのは神話であり、ほんとうに純金の指輪を着けてしまったら日々擦れて目減りしていってしまうほどやわらかいのです。肌身離さず着けることのできない純金、純プラチナの指輪ほど危険なものはありません。コンサートでアンコールの度に指から外さなくてはぐにゃりと曲がってしまうからです。そしてスタンディングオベーションの際に膝の上にあった指輪はコロコロとどこかへ行って紛失してしまいます。
ダイヤの質にはランクがあり、需給バランスが崩れないように市場に出回らないようにして価格を上げたりするというのは、新型コロナのマスクと同じ状況に重ね合わせることができてしまいます。そして今や不動の価値と思われていたダイヤモンドも暴落の危機が言われるようになりました。環境意識の高い層がラボグロウンダイヤモンドを選ぶようになってしまったから。→*資料 ラボグロウンダイヤモンドVS天然:紛争ダイヤモンド
*ダイヤモンドの価値は大幅に下落する 米大学教授の警告/forbes japan記事
プラチナは誰もが知る高価な金属。貴金属の王様。有史以来のプラチナ生産量は4,000t 強でゴールドの約30分の1 に過ぎず価格は金より高くなる相場であはあるけれども、投機の対象ゆえ、ゴールドとプラチナ価格が逆転し、ゴールドの方が高値を着ける事もあります。 一般的に金属といえば硬いイメージがあるけれど、結婚指輪のように日々愛用すると、どんどん歪んでいく性質をもちます。 まんまるの円だったはずのプラチナがいつのまにかどこかにひっかかるのか、それともゴルフの時の握力のせいなのか。 指と指輪とのあいだにものがはさまっててこの原理のように曲げられたのか、3角形に近いようなかたちにまで変形している結婚指輪まで。 反対にチタンなら、ゆがむことなく、いつまでも真円のまま。 永遠に錆びない目減りしない頑丈な金属チタン。 貴金属の安全通貨の神話は崩れ、暴落してしまったプラチナのように、あるいは高騰したゴールドのような投機対象のという金属としての資産価値は持っていないけれど、指輪としての結婚リングとしての価値を高めるのは、身に着けるひとの気持ちや思い入れの方にあります。 換金価値を先に考えて婚約指輪を贈ろうと思う人がいるはずはありませんが、ダイヤモンドの価値も暴落の危険性をはらんでいます。
皮膚科はファーストピアスを用意してくれています。しかしそれは皮膚科のドクターの手作りではありません。皮膚科はかつて最も安全な24金と信じた純金製のピアスを生傷に処方し、多くの金属アレルギー患者を生み出しました。チタンのピアスが流通し始めたのはまだ最近のことです。皮膚科で処方されていた24金製ピアスは純金のポストと純金のヘッドを繋ぐという加工において、接合部にロウ付けに使われたロウ材が銅や亜鉛を含む合金が使われることを皮膚科のドクターが知らなかったせいで起ります。ピアスのポスト(棒の部分)の根元にごくわずか加工上の都合で異種金属が使われていてもピアスは純金として販売されています。しかしポストの根元は生傷に接触してしまう危険な個所です。当然そこから金属イオンが溶けだし、体内に侵入し感作します。
歯科のドクターは金属を扱い、加工も切削もします。金属の研磨もしますのでロウ付けなどの加工上の知識もありますが、皮膚科のドクターは、ピアスがどのように、何度の融点の金属で本体の金属が接合されているか、どのような合金が加工上の都合でどの個所に使われているかなど知るよしもないのです。行ってみればジュエリーに関しては皮膚科はシロウトです。
ジュエリー、アクセサリーを趣味で手作りする歯科医を知っていますが、皮膚科の先生がピアスを作って売っているのは聞いたことがありません。皮膚科はチタンピアスを仕入れて売っているだけで、どうやって作られるか知りません。チタンピアスであってもロウ付けがされていたら、金属アレルギーの原因のチタン以外の異種金属イオンが溶けだすでしょう。皮膚科だからと安心せず金属アレルギー専門のチタンジュエリー店で購入する方が安全です。
皮膚科の純金ピアスでもだめだったというストーリー。ファーストピアスで化膿してしまったと、強い印象を金属アレルギー^患者に残し、そうしたつらい思い、耳たぶが膿んでしまったという負の体験。これらを女性たちによって語り継がれ、「金」=「金アレ」と言う図式が出来上がり、ゴールドも金属アレルギーになるという通念を呼んでしまったのです。
しかしプラチナ(Pt 白金)もゴールド(Au 金)も本来純度100%であればアレルギーを起こすはずのない金属です。その証拠に天然の地中に在るとき、金も白金も酸化化合物ではない、地中に埋まった状態ですでにゴールドであり、プラチナの輝きを持っています。つまり、鉄鉱石だった鉄のようにまた再び土に帰りたい、陽イオンになりたがる、酸化したがる金属とは違います。この性質こそが金が金たるゆえん、プラチナがプラチナたる所以です。自然界で雨に溶けない、自発的に腐食へ進行しないのです。汗で溶かすことができない、金属イオンになって肌に出会えないのです。
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