地殻で起ったこと

東北地方太平洋沖地震の大津波によって、プラチナなどの重金属を含む相当量の陸の物質が海に流れ出たのではないかとされ、湾内で何か影響をおよぼしているかもしれないと調査研究がなされました。白金は地殻中で最も埋蔵量が少ない元素で、通常は陸域から採掘されるものです。土壌から時間をかけ流れ出ていくと考えられます。

海水と金属元素

海水中では非常に低濃度なため、正確な測定は困難ではありますが、海水中にはナトリウム、塩素のほか、あらゆる元素が含まれているとされています。あらゆる元素、金もプラチナも海水に微量溶けていることになります。チタンも海水に含まれているのでしょうか。

海洋中のプラチナとゴールド

枯渇すると言われる白金は理論上海水をどれだけ集めたら白金として獲れるのでしょう。1gの金を採るには2万トンの海水を要すると言われますが採り出し方法はまだ確立されていません。
自動車や病院が多い都市域の河川水や沿岸域、例えば東京湾での調査では、プラチナの濃度が明らかに、他と比べて突出して高く検出されます。それは、こうした自動車触媒や化学工業製品などの物質の流出、人為的な影響に起因すると、震災以前からも考えられていました。東北地方の大津波以前の三陸の海では白金の濃度が高く検出されることはなかったのに、震災後は高い濃度の白金が検出されたということです。陸の物質が海底にたまり、時間を経て溶けだしているのだそうです。
資料陸から海に流れ出した重金属
「参考文献：貴金属の科学」貴金属と文化研究会著

Log Friday, April 08, 2011

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