Tuesday, March 15, 2011 東日本地震と計画停電-----結婚指輪のお渡しにつきまして 本日もお休みとさせていただきます。 まだ結婚指輪をお受け取りにいらしていないお客様につきましては、前日までにご連絡いただき、指輪のお渡し日をご相談させていただきます。 依然、計画停電の余波で、鉄道は平常通り運行されていませんので、そんな困難な中、せっかく足をお運びいただき、店がクローズだったのでは大変申し訳ないので、ぜひ前もってのご来店のお約束をお願い申し上げます。 今、何ができるのかを考えていきます。 地震から5日目 今朝5時近くにも余震で揺れました。 原発からも目が離せません。 原発については、チタンがらみで以前勉強したことがあります。 大量の冷却水を使う関係で、普通の金属なら海水でさびてしまうところ、チタンの配管なら海水にも強くさびないので、チタンが原子力プラントに使われているのだということでした。水をたくさん使うから、だから原発は海沿いに建っているのだと。 炉を囲んでいるのはジルコニウムと、ニュースに出てきます。ジルコニウム→ジルコニアといえばジュエリーでもなじみのある響き。 アルミニウム→アルミナ チタニウム→チタニア これらはチタンを調べたときにたくさん目にしています。 今回と比べてはいけないと思いつつも、思い出すこと、チェルノブイリ原発事故の当時、私はスイスに居ました。当時はロシア、今はウクライナになっていますが、キエフの放射能汚染された雨はスイスの牧場にも降り注ぎ、被ばくした牧草を食べた牛の出す牛乳からできたチーズも食べるなと何カ月もフランス産、スイス産の輸入乳製品を買わないでいたという記憶が残っておりますが。実際に当時、私は傘も持たずに歩いていて雨もたくさん浴びたわけですが、髪が抜けるといった影響は私には置きませんでしたので、知らないでいれば恐くない、ほんとうに放射能は目に見えないので、知らぬが仏でいつもどおり生活していれば、何事もないのかどうか。けれど今回、セシウムが検出と聞けば、自分だけではなく、家族のことも考えてしまいます。セシウムの影響は甲状腺に、とくに小さい年齢に対して大きいのだと。 実際に被ばくした牧草を食べた牛からは、頭が２つの子牛が生まれたりしたのでした。セシウムの影響は30年とも言われます。 今、ここにある地球儀でぱっと見ても、キエフからスイスまでの距離は、日本をすっぽりと覆うくらいの距離。そして、チェルノブイリから8000キロ離れた日本にまで放射能が検出されたなどとニュースで騒いで、日本のマスコミってまったく、と当時思ったものでした。 広島も長崎もきちんと人が住める街になっていますが、チェルノブイリは、今でも放射能測定機の針が振り切れてしまうほどの大量の放射能を出していて、退避命令を無視した高齢の住民がそこへ戻って生活を続けているのだとか。半径３００キロで東京もすっぽりですが、キエフとスイスの距離を見ると、もう日本の国内どこに逃げても影響は少なくないのかどうか。日々をしっかり生きて、パニックにならない、それしか今は手だてがありません。 いけません。ついつい暗いことを書いてしまいます。 原子力が水素爆発しようとも、結婚するひとは結婚します。 宮城県からお越しいただいて、結婚指輪をオーダーいただいており、現在制作中だったことに気付かずにおり、申し訳けない気持ちと、お客様が被災されていたことを今日になって知り、このたびの大地震、本当に何とお見舞い、励ましてさしあげればいいのか言葉も見つかりません。私たちに何かお手伝いできることがあるでしょうか。指輪は心をこめまして丁寧に制作中です。 ご不便な避難生活の皆さまに一日も早く救援の手が届きまして、復興が進みますことをお祈りしたいと思います。