デザイン方法論

デザインとは
物の役割、用途などに応じて要件を満たす要素で機能や形状を求めること。

デザイン化学辞典

デザイン方法論は、どうデザインしようかという時、具体的な目的や対象に対しどのルートでアプローチしようか、方向性の取捨選択、“魅力的なデザインの実現”や“効率的なデザインの実現”といった的確なデザイン方法の指針を示すのに役立つ方法論です。
一方、デザイン理論というのは、デザイン表現の一般的な図像や記号などの描写、表象するものを体系化された集合知のことです。

飽きがくるリングのデザインとは

飽きる飽きないというのはどういう状態か、それは一時的な好みか、ずっと愛せるデザインだったかどうか、だと思います。それまで価値観として自分の中になかったものに対してひとは新しいという感覚を持ちます。でもそれは以前と比べて新しいだけで、またすぐに新しいデザインが生まれます。それに対し、ずっと変わらない価値観で美しいと思える、自分のなかに潜在的に持っていた感覚もあります。そこにある物に自分だけが与える価値観です。 それは外部からの刺激でぐらぐらする価値観ではありません。ひとが新しそうだからといって着けている流行ではなく、心の中に自分で良いと認めたものを持っています。その価値観で選んだものは古くなることはありません。外から他人からの判断に乗っかった一時的なものはすぐに変化していきます。これが飽きるという表現なのだと思います。

飽きてしまうデザインの場合は、指輪を指からはずして、それを機にもう着けなくなったり。 ちょっとくらい邪魔でもずっと気に入っていたという理由から我慢しながら着けていた指輪というのもあると思います。 幅が広い方が存在感もあり、実用よりもおしゃれを優先したいと思い購入した結婚指輪でも、実は数年は着けていてもはずしたときの開放感と別の着け心地を試したいという気持ちが芽生えてしまったら、それはもう飽きているのかもしれません。たとえ結婚指輪であっても一生着け続けられる指輪というのはやはり実用的、機能美を持っていなければ長続きしないのだと思います。お気に入りの幅の広い結婚指輪がもしかしたら飽きがくる指輪になってしまうかもしれないのです。でも自分の価値観から見つけた指輪は、一時期離れてもまた着けたくなる、復活できるリングもあります。時代とか流行に関係なく、また新鮮な気持ちで復活できるような、そんなデザインを起していきたいと思いながら制作します。