医療の現場で使われない貴金属VS使われるチタン

安全な金属への変遷

命にかかわる大切な脊椎の自家骨移植にはチタンケージが使われます。命を救う大切なパーツと成り得る金属としてチタンは医療に欠かせません。人体に真に有用な金属であれば、金でもプラチナでも手術に使われることがあっても良いはずです。現にかつては歯科で金銀が多く使われていました。現在はなるべく使わない方向にシフトしています。白金はコストパフォーマンスの面からも力学的にも重量の点で劣るため、プラチナは使われません。耐久性の面でもプラチナはチタンの強度に及びません。化学的に貴であるのは金、プラチナと同等の安定な金属なのがチタンです。生体親和性から見てもチタンが優れます。化学的見地からも力学的にも物理的にも結婚指輪としてもチタンは有用でありながら、近年開発が始まったため、まだ結婚指輪の素材として広く知れ渡ってはいませんが、プラチナをしのぐコストの面からも実用面からも、着け心地からみてもチタンを選ぶ人が徐々に増えてくると思われます。チタンは宝飾の世界を大きく変えてしまうほどの金属です。すでにコンテンポラリージュエリーの世界ではコスチュームジュエリーと呼ばれる分野が確立しています。伝統的なもの、材質自体に既存の価値があるというだけで認められ思考停止してしまうものはアートではないというコンセプトから、表現に価値を見出す現代美術のような見地からのジュエリーです。

チタンで出来た結婚指輪はまだ20年前にはなかった素材ですので比較できないのが残念ですが、結婚から20年以上経ったお母さんたち60人からの聞き取り調査を実施したところ、むかし主流だったごつめのプラチナのマリッジリングを選んで着けていた女性たちは現在ではもう結婚指輪を着けていません。理由は重量です。ふと、はずしたときの軽快な解放感がそれっきり着けなくなってしまった理由です。重たい結婚指輪は指の動作のカセになってしまうのでしょう。家事にも負担になりますし、傷付きやすいため、重量のあるプラチナの結婚指輪をはずさないといけないシーンが多くあるということです。